第102回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 / 問122 Q. 食品表示法に基づく食品表示に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢

1. n-3系脂肪酸、ビタミンK及びカリウムは、栄養機能食品の栄養成分として栄養機能表示が認められている。

2. 特定保健用食品において、疾病リスク低減表示が認められている関与成分には、葉酸、カルシウム及びヘム鉄がある。

3. 機能性表示食品では、科学的根拠を有する関与成分について、企業の責任において疾病リスク低減表示が認められている。

4. 食品に含まれるナトリウムは、食塩相当量ではなく、ナトリウム量として表示する。

5. 特定原材料又はL-フェニルアラニン化合物を含む加工食品では、表示可能面積が小さくても、これを含む旨の表示を省略してはいけない。

 （論点：食品表示法　食品表示）

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　こんにちは！薬学生 の皆さん。BLNtです。解説します。薬剤師国家試験 の薬学理論問題（衛生）から食品表示法を論点とした問題です。問102-122は、選択肢ごとにテーマ( 栄養機能食品、特定保健用食品、機能性表示食品、栄養成分表示、食品表示基準に係る通知 / アレルゲン・L-フェニルアラニン)が異なるので、別々に解説します。

最新の詳細な情報として、消費者庁のホームページ（消費者庁｜健康や栄養に関する表示の制度について　特定保健用食品（トクホ）許可制　http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/#m02 ）から特定保健用食品の表示許可等について（平成26年10月30日付け消食表第259号）PDF http://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/archive/2014/pdf/syokuhin1345.pdf を参考資料として解説します。上記H26.10.30付け消食表第259号消費者庁次長通知によれば、特定保健用食品の表示許可等については、食品健康増進法(平成14年法律第103号)に規定する特別用途表示の許可等に関する内閣府令(平成21年内閣府令第57号)第2条第1項第5号に規定され、表示許可は国内の場合は消費者庁長官の許可、一方、国外の場合は消費者庁長官の承認が必要とされます。特定保健用食品のうち「疾病リスク低減表示」が可能な成分は、現時点で科学的根拠が医学的・栄養学的に広く認められ確立されている化合物として、カルシウムおよび葉酸 (プテロイルモノグルタミン酸)のみです。

図1 消費者庁｜特定保健用食品の表示許可等について　抜粋1.　※まとめと作図：松廼屋｜論点解説（第102回薬剤師国家試験　薬学理論問題　衛生　問122）より

特定保健用食品は、特定の保健の目的の摂取によって当該保健の目的が期待できる旨を表示することができる食品です。通常の形態以外に錠剤・カプセル等形状の食品も認められます。特定保健用食品は、下記の3つのカテゴリーに分類されます。

1. 条件付き特定保健用食品｜摂取により当該保健の目的が期待できる旨について条件付きの表示

2. 特定保健用食品(規格基準型)｜規格基準を満たすもの

3. 特定保健用食品(疾病リスク低減表示)｜疾病リスクの低減に関する表示を含む

図2 消費者庁｜特定保健用食品の表示許可等について　抜粋2.　※まとめと作図：松廼屋｜論点解説（第102回薬剤師国家試験　薬学理論問題　衛生　問122）より

特定保健用食品の許可等の要件｜食生活の改善・健康の維持増進に寄与することが期待され、次の要件に適合すること。

1. 医学的・栄養学的科学的根拠適切な摂取量設定が可

2. 安全なもので、次の事項が明らか / 物理学的、化学的及び生物学的性状並びにその試験方法（定性及び定量試験方法）

3. ナトリウム・糖類等を過剰摂取させないこと、および、アルコール飲料でないこと

4. 一般的な栄養成分組成を著しく損なわないで日常的に食される食品であって、専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リストに含まれない

図3 消費者庁｜特定保健用食品の表示許可等について　抜粋3.　※まとめと作図：松廼屋｜論点解説（第102回薬剤師国家試験　薬学理論問題　衛生　問122）より

食品表示法に基づく食品の分類をまとめます。食品は、一般食品と保健機能食品とに分かれます。

一般食品｜機能性の表示ができない食品です。

保健機能食品｜機能性の表示ができる食品です。以下の3分類に分かれます。

1. 特定保健用食品 / 消費者庁長官の個別許可。個別審査・評価あり。消費者庁許可マーク表示。

2. 機能性表示食品 / 消費者庁長官への届け出の必要あり。個別審査なし。

3. 栄養機能食品 / 栄養成分を一定基準量含む。届け出の必要なし。

図4 消費者庁｜特定保健用食品の表示許可等について　抜粋4.　※まとめと作図：松廼屋｜論点解説（第102回薬剤師国家試験　薬学理論問題　衛生　問122）より

ポイント｜【A】食品において、【B】表示が認められている関与成分は、【C】と【D】のみである。

A. 特定保健用

B. 疾病リスク低減

C. 葉酸

D. カルシウム

（その3につづく。。。）

では、問題を解いてみましょう！すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第102回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 / 問122 Q. 食品表示法に基づく食品表示に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢

1. n-3系脂肪酸、ビタミンK及びカリウムは、栄養機能食品の栄養成分として栄養機能表示が認められている。

2. 特定保健用食品において、疾病リスク低減表示が認められている関与成分には、葉酸、カルシウム及びヘム鉄がある。

3. 機能性表示食品では、科学的根拠を有する関与成分について、企業の責任において疾病リスク低減表示が認められている。

4. 食品に含まれるナトリウムは、食塩相当量ではなく、ナトリウム量として表示する。

5. 特定原材料又はL-フェニルアラニン化合物を含む加工食品では、表示可能面積が小さくても、これを含む旨の表示を省略してはいけない。

以上、抜粋して、動画で論点解説しています。松廼屋オリジナルの論点解説動画をYouTubeでご覧ください。

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以上。BLNtより。

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更新日：2018.07.14

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