2018/08/25 16:00

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123 Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
選択肢
1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
 (論点:食品に由来する有害物質)
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問101-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質3; ニトロソアミン

 こんにちは!薬学生の皆さん。BLNtです。解説します。薬剤師国家試験の衛生から食品に由来する有害物質を論点とした問題です。選択肢ごとにテーマ(アクリルアミド、トリプタミン、ヘテロサイクリックアミン、トランス脂肪酸、ニトロソアミン、アフラトキシン)が異なるので、別々に解説します。

選択肢4. 論点:ニトロソアミン /
Q. 4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。A.【正|誤】|

解説します。
第101回薬剤師国家試験問123、選択肢4(問101-123-4)は、論点「食品に由来する有害物質」のうち、ニトロソアミンをテーマとした正誤問題でした。類題として、第98回薬剤師国家試験問123、選択肢1(問98-123-1)があります。この過去問題を学習すると、問101-123-4の記述の正誤はわかります。チャレンジしてみましょう。

■類題|第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123
Q. 食品に由来する発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
選択肢
1. 亜硝酸と二級アミンからのニトロソアミンの生成は、pHが7付近で最も起こりやすい。
2. サイカシンは、体内でβ-グルコシダーゼによって代謝されたのちメチルカチオンを生じる。
3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。
 (論点:食品に由来する有害物質)
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質1; ニトロソアミン https://matsunoya.thebase.in/blog/2018/08/06/163323

上記の問98-123-1の論点解説で示したように、亜硝酸は、酸性下、dinitrogen trioxideとなって活性化され、そのニトログループがアミンの窒素と反応してニトロソアミンが生成します。亜硝酸と二級アミンからニトロソアミンが生成する反応は酸性下で促進されることから、酸性である胃液内では、ニトロソアミン生成が起こりうると考えられます。選択肢の記述から正誤にアプローチしてみましょう。
「2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。」
ニトロソアミンの生成過程を順番にたどれば明らかですが、記述自体は必ずしも誤りとは言えません。胃に塩酸が存在することが、亜硝酸と二級アミンからニトロソアミンが生成する反応の平衡およびニトロソアミンの生成量に関わっているからです。しかしながら、狭義の意味で、この記述をとらえれば、ニトロソアミンが生成する際に、反応する化合物は、(酸性下における)亜硝酸と二級アミンです。もう一度、問98-123-1の論点解説( https://matsunoya.thebase.in/blog/2018/08/06/163323 )と図1を確認してください。


図1 ニトロソアミンの生成 抜粋 ※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第98回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より 出典:J-Stage|河合, ニトロソアミンの生成と代謝活性化について, 生活衛生, 22, 49-52 (1978) https://doi.org/10.11468/seikatsueisei1957.22.49 図2

➡選択肢5の解説に続く。。。 BLNtより

ポイント|
【A】と【B】からの【C】の生成は、pHが【D】で最も起こりやすい。【C】自体は【E】を示さない。【F】の存在下で【G】によって活性化されることで、細胞内の核酸およびタンパク質の【H】との反応性に富んだ【I】である【J】として【K】となる。【L】は、人の体内でニトロソ基(-NO)が物質に付加される条件下で、硝酸塩、亜硝酸塩ともに「人に対して【M】」と評価した。【A】ナトリウムは、安定した食肉の色を保持する効果とボツリヌス菌の繁殖抑制効果を有し、食肉製品の【N】効果を有する添加物(【O】)として使用するための成分規格や使用基準(【P】)が【Q】で定められている。

A. 亜硝酸
B. 二級アミン
C. ニトロソアミン
D. 酸性側
E. 発がん性
F. NADPHおよび酵素
G. 肝ミクロソーム系
H. nucleophilic site(求核基)
I. electrophilic reactant(求電子物質)
J. カルボニウムイオン(CH3+)
K. ultimate carcinogen(究極がん原物質)
L. 国際がん研究機関(IARC)
M. おそらく発がん性がある
N. 腐敗防止
O. 食品添加物
P. 対象食品、最大限度量
Q. 食品衛生法

では、問題を解いてみましょう!すっきり、はっきりわかったら、合格です。
第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123 Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
選択肢
1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
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 (論点:食品に由来する有害物質)

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以上。BLNtより。

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3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。
(論点:食品に由来する有害物質)>>
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問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質 1; ニトロソアミン
問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質 2; サイカシン
問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質 3; 多環芳香族炭化水素 / ベンゾ〔a〕ピレン
問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質 4; ヘテロサイクリクアミン / Glu-P-1
問98-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質 5; アクリルアミド
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追記|
ニトロソアミンの生成に関して、より深く学習したい薬学生の皆さんは、上記の論点解説で引用した文献(※)を読んでみることも、いい勉強になると思います。J-Stageから、フリーアクセスできて文献をPDFファイル等でダウンロードできます。著作権等のポリシーについては、J-STAGE|J-STAGEの利用方法 https://www.jstage.jst.go.jp/static/pages/ForReaders/-char/ja をご参照ください。
※参考文献:J-Stage|河合, ニトロソアミンの生成と代謝活性化について, 生活衛生, 22, 49-52 (1978) https://doi.org/10.11468/seikatsueisei1957.22.49


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